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京都の地より、IT勉強会を再考してみる #2

前回、自分らしい勉強会の目標設定をしたところ、コメントやメールなど意外に反響があったので驚いている。 今回は前回決めた目標である成長と教育の有機的サイクルを実現するために、どのような方針が必要かもう少しブレークダウンした具体策を考えていきたい。

最初に、僕が一番難しい問題と認識していることを書いておかなければいけない。 それは

月に1度、数時間の勉強をした程度で人は成長しない

ということ。だって年間40時間程度でしょ?5年頑張ったとしても200時間。大体1ヶ月の勤務時間に等しいけど、1ヶ月の勤務時間で得られるものってそんなに多くない。僕たち開発者は技術を身に付けた後に何を作るかが大切なわけで、必要な技術を身につけるだけで5年や10年かかってたら意味がないと感じてしまう。技術は常に進化するということもあるし。

では勉強会そのものが無駄かというとそうではない。勉強会に出席するために事前準備として勉強しておくとか、勉強会に出席したことで自分の実力の無さを痛感し家で勉強に励むとか、そういう行動を促す契機としての機能を備えればいいと思っている。

そして、勉強会の事前に準備として勉強するのと、事後に触発されて勉強するのでは前者が好ましいと考える。期限付きで自分を追い込めるからだ。後者の頑張ろうという気持は大抵長続きしない。

まとめ

勉強会に向けて多くの参加者が何らかの準備をしていて、当日にその結果を確認し、また次の勉強会のためのレールが準備される、というようなサイクルを生み出せれば理想だ。

これらの前提を元に色々と考えてみよう。


まず、今一般的に開催されている勉強会とは、どのようなものがあるかを分析したい。 こちらを参考にした。

読書会からBoFまで。IT勉強会を5つに分類 - @IT自分戦略研究所

これに自分なりに内容や対象者のレベルなどを追加してみた。

勉強会の分類

分類 内容 講師 対象者のレベル
講師講演(LT) 講師と聴衆に分かれて発表や説明をする(LTは5分程度) 初級者~上級者
ハンズオン 参加者が実際に手を動かして実践する 初級者~中級者
ハッカソン 参加者が実際に手を動かして実践する 不要 中級者~上級者
読書会(コードリーディング) 全員で同じ書籍を読みながら討論、もしくは誰かが読んだ結果を報告する。コードリーディングはソースコードを読む 不要 中級者~上級者
BoF、パネルディスカッション 複数の登壇者が意見交換や発表を行う 初級者~上級者

ハンズオンとハッカソンは違いがよくわからなかったので、指導者としての講師がいるかいないかという違いで解釈した。ハッカソンは講師もいないのでより上級者向けとなる。

今回の勉強会企画の中で一番大事だと考えていることは、初級者に向けて何ができるか。 まずはそこをメインに考えてみる。初級者向けとなりそうなものは

  • 講師講演(LT)
  • ハンズオン
  • BoF,パネルディスカッション

一つずつ検討してみよう。

講師講演(LT)

これは実は講師にとって非常にメリットの多い方法だと思っている。前で喋るためにはそれなりの準備が必要だし勉強もする。一度喋るとまた次回も発表したくなる。という風に上で述べていた成長のサイクルを描ける。問題点を挙げるなら聴衆の成長が少ないと思えるケースが多いことだ。事前にどんな講演がなされるのか予備知識が足りない。だから自分も講演を聞くための準備をしようと思えない。また、一方的に聞くだけなのでそもそも準備の必要性を感じない、というところも問題だ。

勉強会はそれを主催する人、講演する人、聞く人、全員のためのものだ。大多数である聞く人のメリットが少なくなるような問題点は何とか排除したい。対策としては以下のようなところだろうか。

  • 発表内容の資料を事前に公開する

    これにより聴衆側も何らかの準備ができるかもしれない。また、自分にとって必要の無い講演だと判断できれば参加すらしないだろう。効率的に成長してもらうためには、不必要なことに時間を割かず、その間に別のことをしたほうがいい。必然的に当日のタイムスケジュールも明確に提示する必要がある、と結論付けられる。大学の授業のように出たいコマだけ出る、という感じになるだろうか。

    この案の問題点は講師側の負担が高まってしまうことだ。資料を事前に用意する労力もさながら、自分の発表内容が魅力的でなければ聴衆も集まらないというダブルパンチ。正直自分でもやりたいと思うかどうかは微妙・・・。

ハンズオン

実はこれが一番僕の理想に近い。手を動かしている間は少なくとも参加者は成長しているはずだ(もちろん参加するテーマによるので、そこはまた事前情報により選択してもらう)。

ただし、だからといって簡単にいかない事情がある。ここがクリアできれば僕が考える勉強会の半分以上はこのハンズオンでいいのではないかと思える。事情というのは

  • 全員分のPCなどの環境準備が必要
  • (今度は)講師側の成長が少ない

    講師の成長の件は、その講師がやや背伸びして対応できる内容にうまくあてがうことができればいいと思っている。つまり、最初はハンズオンで学ぶ立場の人が、ある程度マスターしたら今度はそれを教える側に立つ。そうしながら自分はよりレベルの高いハンズオンで学ぶ、というようなローテーションがうまく組めればいいと思う。

    実はこの形は、僕がこの勉強会で実現したい形でもある。僕が今、勉強会の発展形を考えているのは自分がその勉強会をうまく回していくことだけを考えているわけじゃない。勉強会フレームワークを作ることを目指している。そのフレームワークにならえば主催者の負担も低く、参加者も講師も成長できるような勉強会を簡単に開催できる、というようなものだ。

    「勉強会フレームワーク」という製品を作るオープンソース活動と言ってもいいのではないか。そしてたくさんの人がそれにならって勉強会を企画し、京都の、関西の、全国のいたるところで毎日色んな勉強会が開催されれば嬉しい。その時僕は、一参加者として「今日はどれに出ようかな?」と日々自分の成長を楽しめるようになるのだ。

    話がそれた。とにかく環境の準備が大変。ノートPCを皆が持参した場合、どの程度人が集まるのだろうか?そういうこと。

BoF,パネルディスカッション

これは今回は却下。これで聴衆が成長すると思えない。全員参加型にするにも初級者にはハードルが高い。てことで却下。


次回はこれらの問題点を踏まえて、その全てを同時に解決するようなウルトラF難度のアイデアが出たら嬉しい。 そんな期待を持ちながらB難度くらいでもないよりはマシ、というスタンスで色々考えてここで書こうと思う。

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